「娼年」
こんにちは、鮎川きの子です。
今回は、Twitterの方では予告していたのですが、
今、話題の松坂桃李くんがせっくすしまくりの映画←言い方w
「娼年」
の感想をいつもの番外編と致しまして勝手ながら書かせていただきます。
ネタバレもあるのでまだみていない方はご注意してご覧ください。
まず知らない方の為に簡単に説明させていただくと、元々石田衣良さんの小説で、舞台でも、松坂桃李さんが演じたことでも話題になっていたものが映画化されたものである。
‐STORY‐
松坂桃李さん演じる主人公森中領は、大学生であるが、ほぼ学校には行かず、バーでのバイトをして、”何となく”生きていた。
ある日、バーに現れた女性。その名が御堂静香。この女性が彼の人生を変えていく。
「女なんてつまらない」という領に突然”情熱の試験”を受けさせる。
それは、静香が経営をしているボーイズクラブ”Le Club Passion”に入るための試験だった。
そこは、”娼夫”として働く場であった。
最初は戸惑い、不安な気持ちはあったが、徐々に女性のことをもっと知りたいと思いやりがいを見つけ、女性の様々な欲望を知り、自分自身も変わっていく。。。
私はこの映画を観終わった後、自分自身のセックス観も変わった気がしました。
劇中で”普通”という言葉がたくさん出てくるのですが、
私もよく”普通”という言葉を使ってしまいますが、
普通って一番あいまいな言葉だし、基準なんて何もないし、
普通って何だろうって特にこの映画を観て思いました。
せっくすは日本では閉鎖的なものとされ、相談もろくに出来ず、この欲は悪いものと考えてしまう人もいたり、逆に奔放な人は”ヤリマン”などと言われてしまったり、悲しいです。。人それぞれの価値観は仕方ないですが、国全体がそういう傾向にあるとおもいます。ニュースを見ていてもおもいます。
話は戻りまして、領が「いいセックスって何?」と同級生の女の子に聞くシーンがあるのですが、
その子は「好きな人と心を込めてするセックス」と答えるのですが、
貞操観念ガチガチの私ですが、
その瞬間好きになって、心があればいいんじゃないかなとこの映画を見て思いました。
そして、挿れるだけが快感ではなく、手を繋いだり、他の事で満たせるものもあるんだなぁとこの映画を観て思いました。
そして、不思議なことにせっくすもずっと観ていると、喘ぎ声慣れをするというか、どんどん面白い方向に行ってしまうシーンがあるのですが、
私が観に行った日、隣の隣が、男性だし、周りは静かだし、
完全にその空間が「笑ってはいけない映画館」になってましたw
しかし、そのうちそんな映画館は、この世界観に浸り、周りが引き込まれているのがその場にいて、感じ取れました。そんな私自身も先ほどまでの感情とは違う感情が突き動かされていて、いつの間にか泣いていました。もう感情が忙しい、、、
―――突然ですが、あなたは1番特別な人と”できない”とわかったらどうしますか?
主人公の領もその壁にぶつかって、泣きまくるシーンがあるのですが、
私自身は”したい”という欲は少ない方なので、恋人ができたとしても”しなくてもいい”と思ってしまうのですが、
それは”できない”とは違うと思うんですね。
”しなくてもいい”というのは”いつでもできる”から言える言葉であって、”できない”というのは
永遠に1になれない0のままなんです。
それはお互いに本当に辛いだろうなぁと感情移入し、私自身涙が止まらなかったシーンでもあります。
女性たちを言葉や身体全部で肯定していくうちに、今まで感じられていなかった存在意義や存在価値を見いだせているように見えました。
「ただせっくすしまくる映画」というのが先行してしまって、奥の奥にある素敵な部分が観ないとわからないというのが悲しいなぁと思いました。
せっくすに対してではなく、みんなどこかにある感情がどこかで引き出されるような気がします。
終わったあとは、ドキドキと鼓動が早くなっているのも自分で感じつつも、切ない気持ちもあり、でも一番に満足感たっぷりで。
劇場を後にした瞬間に「また観たい」と思いました。
昨今映画は、映画館で観る人が少ないようですが、確かにアクションなどを除いては、おうちで観てもスマホやパソコンなどでも楽しめるものが多いと思いますが、
この作品は、映画館で観るべき作品だと声を大にして言いたいです!!!
それは、この作品を観たらわかってもらえると思います。
この作品の映画館で感じる臨場感というのはホラーの恐怖体験と似たものを感じました。
目を背けたくなるシーンもつい見入ってしまう、瞬きを忘れるようなそんなシーンの連続です。
せっくすに嫌悪感がある方からこそ、観てほしいです。
客観的に人のせっくすをAVとは違う感じで観れると思います。
ぜひご覧ください!!
長くなりましたが、今回も読んでいただきありがとうございます。
ではまた。